「虹彩認証SDK -Ver.2.0-」リリースのお知らせ&海外の「生体認証」導入事例紹介
2019.02.12
スワブロをご覧いただきありがとうございます。
スワローのデザイン&マーケティングを担当している「ちゃんゆか」です。
先週発表いたしました、「虹彩認証SDK -Ver.2.0-」のプレスリリースは
もうご覧いただけたでしょうか?
▼まだの方は要チェック!
パナソニックの特許を活用した国内唯一の「虹彩認証SDK」、
ユーザビリティを追求した「Ver.2.0」を提供開始
https://swallow-incubate.com/archives/news/20190205
この度は、昨年10月にリリースした「虹彩認証SDK -Ver.1.0-」から、約4ヶ月を経てのメジャーアップデートです!
すでに「虹彩認証SDK -Ver.1.0-」をご利用いただいているお客様から頂戴したご要望を優先的に、
「特許実装の機能」などを追加・改善し、今までよりも汎用的で使いやすく!さらには精度も向上しています。
「虹彩認証」は、日本でこそベンダーが少なく普及していませんが、(国産SDK提供は現在スワローのみ)
海外においては、「黎明期」を抜けて「発展期」に差し掛かっている国も少なくありません。
日本国内の導入事例は、まさに今、スワローで生まれようとしている状況ですので…
もう少しお待ちいただければ、皆さまにご紹介できると思います!!(乞うご期待)
と言うことで、今回はスワローの導入事例(ができる)前に、
「海外での生体認証(虹彩認証)の導入事例」をいくつかご紹介したいと思います。
「虹彩認証」自体が、まだまだ情報が少なくてリサーチが難しい面がありますので
少しでも、リサーチやマーケティングのお役に立てれば幸いです。
★海外での生体認証(虹彩認証)の導入事例
①中国の生体認証-導入事例
引用:イーウーパスポート
世界一の人口数を誇る「中国」では、春節(旧正月)の「世界最大規模の民族大移動」による空港、道路、鉄道の大混雑が度々問題視されていました。
この問題を解決すべく、2018年から鉄道を始めとする交通インフラに「虹彩認証」を導入することで、
そのスピーディーさと効率の良さが状況の劇的改善に寄与したと言われています。
元より中国は、偽造紙幣を防止するために「WeChat Pay(微信支付)」や「アリペイ(支付宝)」などの「モバイル電子決済」利用率が「98.3%」とも言われるほど「電子決済インフラ」を確立しており、「キャッシュ/カードレス社会」を推奨し、実現しています。
そんな中国ですから、人口問題による「交通インフラ」の混乱の解決策に、「生体認証/虹彩認証」を採用するのは、政府にとっても国民にとってもごく自然な流れだったのではないでしょうか。
②インド
引用:Gigazine
お次は、中国に次ぐ人口数の「インド」です。
インドでは、「Aadhaar(アドハーまたはアーダール)」という日本でいう「マイナンバー」のような制度があり、13億人もの人が指紋や虹彩認証による「生体認証ID」を取得しています。
それによって、単なる「本人認証」だけでなく、「現金」を持ち歩かないで決済できることにより「犯罪を防止」したり、「出生届」を持たないような「福祉受給の有資格者」にも漏れなく給付を行い、
さらには大きな問題となっていた「配給の不正受給を防止」したりと、自国の問題を解決する「独自の生体認証基盤」の構築に成功しています。
さらにインドでは、「Aadhaar(アドハーまたはアーダール)」に関連するような様々な「SDK」や「API」が公開されており、
「本人確認」や本人に紐づく「決済」や「医療」といった、各種の既存システムへの組み込みや、
新規サービスの開発が可能となっています。
生体認証に関わらず、政策を掲げて国主体で取り組んだり、支援する仕組みがあると、
「テクノロジーの発展」は、ぐっとスピーディーになるようですね。
③ウガンダ
引用:国連UNHCR協会
②の「インド」の成功例をベースに、東アフリカの「ウガンダ」でも、
2018年から「生体認証ソフトウェア」を活用し、国内にいる「100万人を超える難民」の登録を開始しました。
登録された難民は、個人識別が可能になり、一人一人のニーズに沿った支援や保護を受けられるようになります。
その他にもウガンダは「難民支援」において、居住用の土地の提供、受け入れコミュニティへの統合、
就労や起業の許可など、世界でも先駆的な政策を実施しているようです。
このように、世界では「人口問題」や「難民問題」に、「生体認証ソリューション」が活用されていますが、それを知っている人は少ないのです。
なぜならきっと、日本はその問題を抱えていないからでしょうね。
④ブラジル
引用:MEGA★BRASIL
最後の事例は、あまりハイテクのイメージがないかもしれない「ブラジル」で締めたいと思います。
実はブラジルは、今から5年以上も前の「2013年」の時点で、
「生体認証」がかなり普及していた程の「生体認証大国」なのです。
「顔認証でバスに乗る」、「指紋認証でジムに入館する」など、かなり身近な生活シーンまでも「生体認証」が普及しています。
そんな「ブラジル」における「生体認証」普及の背景は、
そう、お察しの通り…「犯罪・凶悪犯罪」の多さです。
経済成長の結果として「インフラ」をリニューアルする機会が多く、
そのタイミングで「防犯対策」として採用された最新セキュリティ「生体認証」が、一気に普及したと言われています。
日本でも「2020オリンピック/パラリンピック」に向けたインフラ整備で「顔認証」の採用が決定しています。
これにより、日本での「生体認証」はどの程度身近なものになるか、普及するか、気になるところですよね。
世界に目を向けて見ると、様々な国で起こっている「自国問題」を、
「生体認証ソリューション」が解決している実情を知ることができます。
元々は「技術大国」として「生体認証」の研究が盛んであった「日本」ですが、
「虹彩認証」においては、残念ながら実用化まで漕ぎ着けることができずに多くの企業が撤退し、
莫大な費用を投資された研究成果は、過去の産物となってしまいました。。。
スワローインキュベートでは、そんな眠っている「研究成果」を活用して、
皆さまにご利用していただきやすいカタチに再開発し、眠れる「技術の実用化」、
そして「普及」を目指して、日々研究開発に取り組んでいます。
▼もっと「虹彩認証」を知りたい方は要チェック!
意外と知らない、海外の生体認証事情。いかがでしたでしょうか?
うーん、今回はいつになく真面目な回となりましたね。
それではまた次回!
「人間は、自分が存在していた時にすでに存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる。
15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられ、
35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる。
私たちの脳は、一度常識が出来上がってしまうとその枠組みの中で物事を考えたり判断するようになってしまい、新しく誕生した技術などをバイアスなしに見ることが難しいのです。」
By ダグラス・ユカムス
↑書籍「お金2.0」参照
↑面白いから未読の方は読んでみてね
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