iPhone Xs「顔認証(Face ID)」精度検証 vs マスク・メガネ・サングラス・キャッツメイク
2018.12.12
スワブロをご覧いただきありがとうございます。
スワローのデザイン&マーケティングを担当している「ちゃんゆか」です。
前回、「iPhone7」から「iPhone Xs」に機種変更して、カメラ性能/機能の向上に感動したお話をお送りいたしましたが、
今回はその「iPhone Xs」のロック機能/本人確認に採用されている「顔認証(Face ID)」の精度についてをお送りしたいと思います。
まずはじめに、
■「顔認証」とは・・・
顔認証とは、本人の「顔」を判定に用いる「生体認証技術」のひとつ
■「顔認証(Face ID)」とは・・・
ホームボタンが廃止された「iPhone X」に、新たに搭載されたApple独自の「顔認証技術」
(それまではホームボタンを利用する「指紋認証(Touch ID)」を用いていた)
iPhoneのロック解除の他、アプリのダウンロードや決済にも本顔認証システムを利用できる
それではいよいよ!
お待ちかねの(?)、本題に移りたいと思います。
改めまして、「顔認証(Face ID)」で、マスク・メガネ・サングラス、そしてキャッツメイクは本人と認証されるのか!???
ちゃんゆかが社を代表して、身体を、いや、顔を張って検証したいと思います。
まずは、「顔認証(Face ID)」を利用できるようにするため、
自分のデフォルトをiPhone Xsの「顔認証(Face ID)」に登録します。
ちなみに今回の撮影は、すべて「iPhone Xs」のデフォルトカメラアプリ(普通のカメラ機能)を使用しており、
インカメラにしてポートレートモードで自撮りしています。
(他のカメラAppや加工Appを使わなくても、「補正してくれてるのかな?」と思うくらい
十分なクオリティの自撮りができます=セルフィー愛好家には本当おすすめなiPhone Xs)
では改めて、ちゃんゆかのデフォルトを「顔認証(Face ID)」の本人画像として登録します。
登録画面では、「正面」の撮影から始まり「上下左右」に顔を動かして、色んな角度の顔画像を読み込ませたら完了。
画面に出てる指示通りにやれば、1分かからないくらいでとても簡単に完了できます。
それではまず、よく女子に質問される「すっぴん」から。
※鼻のかみすぎで鼻の下が赤くなってるので隠させてもらいましたが認証時は手を外しています
結果…
認証OK
これは問題なくできます。
これで「別人じゃねーか!」って認証されなかったら落ち込むよね。ひどく落ち込む。
さて次は「メガネ(眼鏡)」 いってみましょう。
結果…
認証OK
メガネ(眼鏡)問題は、顔認識や虹彩認証などの「顔」を本人確認に使用する生体認証では、まずハードルになる難関です。
「顔認証(Face ID)」では、この問題はさすがにクリアしているみたいですね。
メガネ(眼鏡)は国を問わず、日常的にかけてる人多いですからね。
お次は「サングラス」!
結果…
認証OK
目視で「目」が確認できる程度のサングラスでは、問題なく認証されました。
お次も「サングラス(ミラータイプ)」!
今度は目視では全く目が確認できない、ミラータイプのサングラスでチャレンジしてみます。
結果…
認証OK
なんでだ、これはいけない気がしてたのに。
光の反射で目視できていなくても、「顔認証(Face ID)」のシステムでは目が認識できているということなのでしょうか。
恐るべし「顔認証(Face ID)」…!
お次はよく質問される「マスク」
いわば顔が半分隠れるマスク姿ではどうでしょうか。
結果…
認証NG
えええ!これには正直驚きました。
だって、マスクって結構(てかめっちゃ)使いますよね?
メガネOKなら、マスクも大丈夫でしょって思ってたので、わいびっくり。
特に日本では、街に出ればマスク姿の人なんて普通に見かけるし、
風邪の人、予防の人、すっぴん隠しの人、マスク依存の人、
とにかくマスク姿の人は頻繁にいて、自身でもよく使用しています。
「ミラータイプのサングラスはOKで、マスクはNGなんかい!(謎)」って気持ちになりました。。。
ちなみに、マスクをかけたまま顎くらいまでズラせば認証OK。
ということは、輪郭は判定に関係ないのかな?
例え認証NGになっても「暗証番号(パスコード)」を入力する画面になるので、
「暗証番号(パスコード)」を入力すればiPhoneを使用できます。
「指紋認証(Touch ID)」では手袋が認証NGでしたが、個人的には「手袋」する機会より「マスク」する機会の方が
よっぽど多いので、この仕様だと「指紋認証(Touch ID)」より現機種の「顔認証(Face ID)」の方がUX下がったように感じます。
さて初めての認証NGが出ましたが、
気を取り直して、お次はキャッツメイクでチャレンジしてみましょう。
■キャッツメイクとは…
劇団四季のCATSに出てくるキャストさん風の、猫を模したメイクです。
もしくは、CATSまでいかなくても、猫を模したメイクのこと。後者はキャットメイクとも言います。
まずは、「控えめなキャッツメイク(キャットメイク)」から検証していきましょう。
いくばくかの不安を胸に、
自身の勘を頼りになんとなくやってみた「控えめキャットメイク」の完成がこちら。
なんですか?自撮りしてるので片耳ですが、猫のポーズですよ?
結果…
認証OK
wwwww
控えめだからか、なんかかわいそうだからかわかりませんが、
「顔認証(Face ID)」はちゃんとちゃんゆかを本人認証してくれました。
お次はこちらの 「キャッツ(CATS)メイク」でチャレンジ。
なんですか?言いたいことは大きな声で言ってください?
結果…
認証OK
OKなんかいwww
これ1人で検証してるんですが、声を出して突っ込みました。
そして適当にやった割には想像を超えるクオリティ。
さすがデザイナー。←
おそらく、この「キャッツメイク顔」で出社して、すぐにちゃんゆかだと認証できる人は、うちの会社にいないと思います。
あれ…?なんかすごい不審者きたけど…(いや、不審猫?)
もしかして、もしかしてだけど、
ちゃんゆか…?
ざわ…ざわ…
みたいな感じで、ほぼ毎日顔を合わせているメンバーでさえも、認証に5〜6秒はかかります。
かたぴー(エンジニア)に至っては、ちゃんゆかと認識されないままに、こちらから話しかけるまで無視されかねない。
それなのに、それなのに、
Face IDはいつもと同じノリで、1秒未満の高速で、
キャッツメイクのちゃんゆかを本人認証してくれたのです!!!
てことは、もはやメイクとか表面のことは認証に関係なくて、「顔の骨格で本人かどうかの判定をしているのではないだろうか?」という仮説が立ちますよね。
では、最後にその仮説を立証すべく、
最終兵器を導入しましょう。
そう、女性なら思いつくであろう「顔パック」!!!
顔パック姿で「顔認証(Face ID)」にチャレンジしてみます。
結果…
認証OK
おぉぉ!立証!!!
やはり、顔の表面?は「顔認証(Face ID)」の判定材料となっておらず、あくまで顔の骨格を判断材料に利用しているようです。
※この後すぐ、この顔パック姿で5回試して1度だけ認証NGが出ました
検証終了後に調べてみると、Appleの「顔認証(Face ID)」は、顔に照射した「赤外線ドット」を「赤外線センサ」で撮影することで、「顔の凹凸」を含めた「三次元(3D)」情報を取得しているそう。
今までは「平面での画像認識」が一般的であった「顔認証技術」において、「立体での画像認識」を実現することで、精度&UXの向上に努めたのでしょうね。
それでは、総合発表のお時間です。
マスクは使用頻度が高いためにちょっと残念でしたが、他はオールクリアでした。
ちなみに、弊社の「虹彩認証SDK」の場合はこちら。
虹彩認証は、目さえ出ていれば基本的に認証可能です。
ただし、メガネやサングラスに関しては、弊社の「虹彩認証SDK」は研究努力や特許技術を活用することでおおむねクリアできていますが、虹彩認証界隈では依然ハードルが高い問題とされています。
他に、そっくりな「双子」は苦手とされる「顔認証」ですが、(iPhone XのFace IDは、そっくりな双子を見分けられるのか?)
虹彩認証は、「双子」にも問題なく対応します。(虹彩模様は双子であっても異なるため)
「生体認証」に限ったことではありませんが、使用されるシーンや目的に合わせて「最もふさわしい技術を選定する」ということがとても大事ですね。
さてさて、今回の精度検証レビューはいかがでしたでしょうか?
「iPhone Xs」の購入を検討している方、「顔認証」や「虹彩認証」の導入を検討している方、または「キャッツメイクをやってみたい方」のお役に立てれば、ちゃんゆかは幸いです。
今回検証に使用したのは、「iPhone Xs」搭載の「顔認証(Face ID)」です。
「iPhone X」→「iPhone Xs」では、「顔認証(Face ID)」の認証精度が向上したらしいので、
「iPhone X」なら認証NGになった検証もあったかも知れませんね。
それではまた次回!
「”百聞は一見にしかず”というが、”百聞百見は一験にしかず”とも言える。」by 松下ゆか之助
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